写真を見返した時に、いつも同じ方向へ首が傾いている。
証明写真を撮るたびに「もう少し頭を真っすぐにしてください」と言われる。集合写真でも、自分だけ顔の位置が少し違って見える。
このような経験はないでしょうか。
「写真写りのクセかな」で終わることも多いのですが、肩やウエストなどにも左右差がある場合は、身体全体のバランスが関係していることがあります。
ただし、最初に大切なことをお伝えします。
首が傾いているだけで、側弯症とは判断できません。
写真の角度、立つ位置、目線、首の筋肉、眼の見え方などでも頭の位置は変わります。首の傾きを見つけた時は、すぐ原因を決めつけるのではなく、首から足元まで一緒に確認することが大切です。
目次
側弯症で頭の位置に左右差が出ることはあります
側弯症では、背骨が横に曲がるだけでなく、ねじれを伴うことがあります。その影響で、肩の高さ、肩甲骨の位置、胸郭、ウエストラインなどに左右差が見られることがあります。
Scoliosis Research Societyでも、側弯症で見られる所見の一つとして、頭が骨盤の真上に位置しないことや、頭がわずかに傾いて見えることが挙げられています。
人は立っている時、目線や身体のバランスを保つために、頭・胸郭・骨盤・脚を使って姿勢を調整しています。胸郭や体幹に左右差があれば、その上にある首や頭の位置も変わる可能性があります。
しかし、写真を見ただけで「骨盤の傾きを首で補っている」と断定することはできません。見えている首の傾きが原因なのか、全身のバランスに伴う結果なのかは、身体を実際に確認しなければ分からないからです。
首の傾きには側弯症以外の理由もあります
首の傾きがある時は、背骨以外の可能性も考える必要があります。
– 写真を撮る時だけ顔を向けるクセがある
– 首の筋肉や関節が動きにくい
– 片側の痛みを避けている
– 眼を使いやすくするために頭の位置を変えている
– 耳や平衡感覚の影響を受けている
– 斜頚など、首そのものに原因がある
特に子どもは、見やすい位置を探すために頭を傾けたり、顔を回したりすることがあります。無理に頭だけ真っすぐに戻そうとせず、傾きが普段から続く場合は、小児科・整形外科・眼科などで原因を確認することも大切です。
自宅で写真を撮るなら条件をそろえてください
過去のスナップ写真は、撮影角度やポーズが毎回違います。首の位置を比較したい場合は、同じ条件で写真を残します。
1. 凹凸の少ない壁の前に立つ
2. カメラを傾けず、少し離れた正面に置く
3. 頭から足元まで画面に入れる
4. 裸足になり、両腕を自然に下ろす
5. 胸を張らず、普段通りに立つ
自撮りでは、画面を見るために首や目線が動きやすくなります。家族に撮ってもらうか、スマートフォンを三脚などで固定すると比較しやすくなります。
## 首だけでなく5つの場所を一緒に見ます
正面から撮った写真では、頭の傾きだけを拡大して見るのではなく、次の5点を一緒に確認します。
1. 頭と骨盤の位置
頭が身体の中心から左右どちらかへ外れて見えないかを確認します。髪型や顔の左右差だけで判断せず、体幹全体との関係を見ます。
2. 肩の高さ
片方の肩だけ高く見えないか、首から肩にかけて片側だけ力が入っていないかを見ます。
3. ウエストライン
左右のくびれ方や、腕と身体の間にできる隙間が大きく違わないかを確認します。
4. 骨盤と足元
片脚ばかりに体重を乗せていないか、片方の膝だけ曲がっていないかを見ます。立ち方が変わるだけでも上半身の見え方は変わります。
5. 前かがみでの背中の左右差
両足をそろえてゆっくり前かがみになった時、背中や腰の片側だけが盛り上がって見えないかを確認します。
前かがみでの左右差、肩の高さ、肩甲骨やウエストラインは、側弯症のスクリーニングでも確認されるポイントです。ただし、家庭で左右差が見つかっても、それだけでは診断できません。Cobb角の確認には医療機関でのレントゲンが必要です。
毎日確認する必要はありません
身体の写真を毎日見比べると、わずかな違いまで気になり、不安が強くなることがあります。子どもの場合は、見た目を繰り返し指摘されることが負担になるかもしれません。
経過観察の補助として写真を残すなら、月に1回ほどで十分です。同じ場所、同じ服装、同じカメラ位置で撮り、身長や痛みの有無も一緒に記録します。
写真は側弯症の進行を判定するためではなく、「以前と比べてどこが変わったか」を医師へ伝える資料として使ってください。
医療機関へ相談したいケース
次のような場合は、写真だけで判断せず医療機関へ相談してください。
– 首の傾きが普段から続いている
– 肩、肩甲骨、ウエストにも左右差がある
– 前かがみで背中や腰の片側が盛り上がる
– 学校検診で側弯症を指摘された
– 首の痛み、頭痛、めまい、見えにくさを伴う
– 腕や脚のしびれ、力の入りにくさがある
– 急に首が傾いた、または外傷後に傾き始めた
急に生じた傾きや、強い痛み、神経症状を伴う場合は、早めの受診が必要です。
伊丹市で側弯症や姿勢の左右差が気になる方へ
兵庫県伊丹市のいたみいろどり整体院では、側弯症の方を確認する時に、首だけ、背骨だけで終わらせず、胸郭、骨盤、股関節、足元、呼吸、歩き方まで見ています。
ただし、整体院で側弯症や首の病気を診断することはできません。医療機関での検査や経過観察が必要な場合は、その役割を分けて考えることが大切です。
首を緩めることで一時的に楽になる方もいます。それ自体が悪いわけではありません。ただ、同じ傾きが繰り返し見られるなら、首だけに原因を求めず、全身の使い方や別の医学的要因も含めて確認する必要があります。
首が傾く理由を、首だけで探さない。
そして同時に、
首の傾きをすべて側弯症のせいにしない。
この両方の視点が大切です。
当院の側弯症に対する考え方は、
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。気になる症状がある場合は医療機関へご相談ください。
**参考資料**
[日本整形外科学会「側弯症」](https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/scoliosis.html)
[日本整形外科学会「斜頚」](https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/torticollis.html)
[Scoliosis Research Society「Diagnosing Scoliosis」](https://www.srs.org/Patients/Diagnosis-And-Treatment/Diagnosing-Scoliosis)
[American Association for Pediatric Ophthalmology and Strabismus「Abnormal Head Position」](https://www.aapos.org/glossary/abnormal-head-position)
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