「子どもの成長が終われば、側弯症もそこで止まるんですよね?」
伊丹市で側弯症のご相談を受けていると、このように聞かれることがあります。
たしかに、思春期特発性側弯症は身長が大きく伸びる時期に進行しやすく、成長が落ち着くと進行の勢いも落ち着くことが多いです。
ただし、大人になれば誰でも完全に進行が止まるとは言い切れません。
子どもの頃からあるカーブが成人後も少しずつ変化する場合もあれば、年齢とともに椎間板や関節などが変化し、大人になってから側弯が現れる場合もあります。
大切なのは、必要以上に怖がることではありません。「もう大人だから関係ない」と決めつけず、今の状態と以前からの変化を確認することです。
目次
大人の側弯症は大きく2つに分けて考えます
1. 子どもの頃からある側弯症が成人後も残っている場合
思春期特発性側弯症など、成長期に生じたカーブが成人後も残っているケースです。
すべての方で進行するわけではありませんが、カーブの大きさや形、背骨全体のバランスなどによっては、成人後も変化することがあります。
日本整形外科学会の一般向け資料でも、Cobb角が30度を超える場合には成人後も悪化することがあり、注意が必要とされています。ただし、角度だけで個人の将来を正確に予測できるわけではありません。
2. 大人になってから生じる変性側弯症
もう一つは、加齢に伴う椎間板や背骨の関節の変化などによって、大人になってから側弯が生じるケースです。「成人変性側弯症」と呼ばれます。
この場合は背骨の横方向の曲がりだけでなく、身体が前へ傾く、腰の自然な反りが減る、神経の通り道が狭くなるといった変化を伴うことがあります。
そのため、腰や背中の痛みだけでなく、脚のしびれや歩きにくさとして現れることもあります。
大人の側弯症では角度以外も見てください
大人の側弯症を考える時、Cobb角は大切な情報です。ただ、数字だけでは日常生活での困りごとまでは分かりません。
確認したいのは、次のような変化です。
– 以前より長く歩けなくなった
– 立っていると腰や背中がつらくなる
– 片脚にしびれや痛みが出る
– 身体が左右または前方へ傾いてきた
– 台所仕事や買い物が以前よりつらい
– 休憩する回数が増えた
– 呼吸のしにくさや強い疲れを感じる
画像上の角度が変化していなくても、痛みや生活機能が変わることはあります。反対に、画像上の変化があっても、自覚症状が少ない方もいます。
だからこそ「何度か」だけでなく、「何に困っているか」を一緒に見ることが大切です。
以前のレントゲンがあれば比較してください
大人の側弯症で状態を確認する時は、現在の画像だけでなく、以前の画像との比較が役立ちます。
撮影日、当時のCobb角、身長、症状などを一緒に残しておくと、いつ頃から何が変わったのか整理しやすくなります。別の病院を受診する場合も、過去の画像や検査結果があれば持参しましょう。
側弯症の評価には、立った状態で脊柱全体のバランスを確認するレントゲンが使われます。脚のしびれや力の入りにくさなどがある場合は、医師の判断でMRIなどが検討されることもあります。
整体院ではレントゲン撮影やCobb角の診断はできません。以前より姿勢が変わった、痛みやしびれが増えたという場合は、まず整形外科で現在の状態を確認してください。
自宅では「生活の変化」を記録する
毎日、背骨の形を細かく見る必要はありません。むしろ大人の方には、次のような生活上の変化を記録してほしいと思います。
1. 休まず歩ける時間や距離
2. 立っていられる時間
3. 痛みやしびれが出る場所と時間帯
4. 家事や仕事で困る動作
5. 鎮痛薬や休憩の回数
月に1回ほど、正面・横・後ろから自然な立ち姿を写真に残す方法もあります。ただし、写真だけで側弯症の進行は判断できません。あくまで医師へ変化を伝えるための補助資料です。
大人になってからでも取り組めることはあります
成人の側弯症に対して、運動や整体だけで背骨の構造を真っすぐに戻せるとは言えません。また、すべての進行を運動で止められるわけでもありません。
一方で、今の身体に合わせて取り組めることはあります。
– 股関節や胸郭の動きを保つ
– 体幹や脚の筋力を無理なく維持する
– バランス能力を保つ
– 呼吸しやすい姿勢や動作を探す
– 骨粗しょう症を含む骨の健康を確認する
– 痛みを増やしにくい家事や仕事の方法を考える
目標は「骨を簡単に真っすぐにすること」ではなく、動ける範囲を保ち、生活の負担を減らすことです。
どの運動が合うかは、カーブの状態や痛み、神経症状、持病などによって異なります。新しく運動を始める場合は、主治医や理学療法士などへ相談してください。
早めに整形外科へ相談したい症状
次のような変化がある場合は、自己判断で整体や運動だけを続けず、整形外科へ相談してください。
– 痛みやしびれが以前より強くなっている
– 脚に力が入りにくい、つまずきやすい
– 歩ける距離が短くなっている
– 姿勢の傾きが短期間で目立ってきた
– 安静にしていても強く痛む、夜間痛がある
– 排尿や排便に異常がある
特に、急な筋力低下や排尿・排便の異常がある場合は、早めの医療受診が必要です。
伊丹市で大人の側弯症にお悩みの方へ
兵庫県伊丹市のいたみいろどり整体院では、大人の側弯症の方に対して、背骨だけでなく、呼吸、胸郭、骨盤、股関節、足元、歩き方などを確認しています。
当院が医療機関での診断や治療に代わることはできません。整形外科での検査や経過観察を大切にしながら、日常生活でどこに負担が集中しているのか、今の身体でどの動きを保ちたいのかを一緒に整理します。
「大人だからもう進まない」でも、「進むかもしれないから何もできない」でもありません。
以前と比べて何が変わったのか。今、生活の中で何に困っているのか。そこから考えることが大切です。
当院の側弯症に対する考え方は、[側弯症専門ページ](https://itami-irodori-seitai.com/scoliosis_method/)でもご案内しています。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。症状や経過には個人差がありますので、気になる変化がある場合は医療機関へご相談ください。
**参考資料**
[日本整形外科学会「側弯症」](https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/scoliosis.html)
[日本整形外科学会「側弯症」一般向け資料](https://www.joa.or.jp/public/sick/pdf/MO1011BKA.pdf)
[Scoliosis Research Society「Scoliosis in Adults」](https://etext.srs.org/patients-and-families/conditions-and-treatments/adults/scoliosis)
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