側弯症の方から、次のような相談を受けることがあります。
「背中を揉んでもらうと楽になるけれど、数日するとまた同じ場所が張ります」
「マッサージへ通っているのに、なかなか状態が変わりません」
ここで最初にお伝えしたいのは、背中を揉むことがすべて悪いわけではないということです。
筋肉の緊張が和らぎ、一時的に痛みや張りが楽になる方もいます。身体をリラックスさせる目的で、マッサージが役立つ場面はあります。
ただし、マッサージによって側弯症のカーブそのものが真っすぐになる、進行が止まるとは言えません。
また、背中の張りが何度も戻る場合、張っている筋肉だけではなく、その場所へ負担が集まる理由も確認する必要があります。
目次
側弯症は背中の筋肉だけの問題ではありません
側弯症は、背骨が横方向に曲がるだけでなく、回旋を伴う三次元的な変化です。
背骨が回旋すると、肋骨や胸郭の形、肩甲骨の位置にも左右差が見られることがあります。その結果、立つ、座る、歩く、腕を動かすといった日常動作で、左右の筋肉へ同じように負担がかからないことがあります。
そのため、背中の片側が張っていても、「その筋肉だけが悪い」とは限りません。
身体がバランスを取るために、その場所が頑張り続けている可能性もあります。
胸郭と呼吸も確認します
側弯症では、肋骨や胸郭の動き方に左右差が出ることがあります。
深呼吸をした時に、片側の肋骨が広がりにくい。息を吸うたびに肩が上がる。背中側へ呼吸が入りにくい。
このような状態では、首や肩、背中の筋肉を使って呼吸を補おうとすることがあります。
だからといって、呼吸の左右差だけが背中の張りの原因だと決めつけることはできません。ただ、背中を繰り返し揉むだけでなく、呼吸時に胸郭がどう動いているかを確認する意味はあります。
股関節と骨盤の動きも背中へ関係します
歩く時や身体をひねる時は、背骨だけで動いているわけではありません。股関節や骨盤も一緒に動きます。
股関節が動きにくいと、必要な動きを腰や背中で補うことがあります。
例えば、
– 片側だけあぐらをかきにくい
– 靴下を履く時に左右差がある
– 歩くと片側の腰だけ張る
– 身体をひねる時に腰ばかり動く
といった場合は、背中だけでなく股関節や骨盤の動きも見ておきたいところです。
足元から負担が偏ることもあります
背骨は、骨盤、股関節、膝、足の上にあります。
いつも同じ脚へ体重を乗せる。歩くと片側へ流れる。靴底の減り方が大きく違う。このような左右差があると、背中にも負担の偏りが生じることがあります。
もちろん、足元を整えれば側弯症が治るという話ではありません。
ただ、背中の同じ場所が何度も張る時に、立ち方や歩き方まで見ることで、負担が集中する理由を考えやすくなります。
マッサージの役割と限界
マッサージには、筋肉の緊張や痛みを一時的に和らげる可能性があります。
一方で、側弯症のCobb角を改善する治療や、進行を防ぐ方法として証明されているわけではありません。
そのため、次のように役割を分けて考えることが大切です。
マッサージで期待すること
– 一時的な張りや痛みの緩和
– リラックス
– 身体を動かしやすくするきっかけ
マッサージだけに任せないこと
– 側弯症の診断
– Cobb角や進行の確認
– 装具や手術の適応判断
– しびれや筋力低下などの評価
– 長期的な運動・生活管理
「楽になったから検査は必要ない」「揉めばカーブも戻る」と考えないことが大切です。
強く揉めばよいわけではありません
張りが強い場所ほど、強く押してほしいと感じるかもしれません。
しかし、強い刺激が必ず効果を高めるわけではありません。痛みを我慢するほど強く揉む、背骨を強く押すといった方法は避けた方が安心です。
骨粗しょう症、出血しやすい状態、皮膚の炎症、最近の怪我や手術などがある場合は、マッサージが適さないこともあります。
持病や治療中の病気がある方は、事前に医師へ相談してください。
背中の張りが戻る時に確認したい5つのこと
1. 長時間同じ姿勢が続いていないか
2. 深呼吸した時に左右の肋骨が動くか
3. 股関節の動きに左右差がないか
4. 立った時に片側へ体重が偏っていないか
5. 睡眠や運動後に症状が回復しているか
すべてを自分で判断する必要はありません。大切なのは、痛い場所だけを追いかけず、いつ、どの動作で、どこが張るかを記録することです。
医療機関へ相談したい症状
背中の張りや痛みに加えて、次のような症状がある場合は、マッサージだけで様子を見ず医療機関へ相談してください。
– 腕や脚のしびれ
– 力が入りにくい
– 歩きにくい、ふらつく
– 夜間も強く痛む
– 発熱や体重減少を伴う
– 転倒や衝突後から痛みが続く
– 排尿や排便の感覚に異常がある
また、成長期のお子さんで見た目の左右差が強くなった場合は、痛みがなくても整形外科で経過を確認してください。
伊丹市のいたみいろどり整体院が確認すること
兵庫県伊丹市のいたみいろどり整体院では、側弯症の方の背中が張っている時も、背中だけを見て終わらないようにしています。
胸郭や呼吸、肩甲骨、骨盤、股関節、足元、普段の座り方や歩き方などを確認し、どこへ負担が集中しているかを整理します。
施術で一時的に楽になることだけではなく、その後の日常で同じ負担を繰り返していないかを見ることを大切にしています。
ただし、整体でCobb角を診断したり、背骨のカーブを治したり、進行の有無を判断したりすることはできません。側弯症の診断と経過確認は整形外科で行ってください。
伊丹市、宝塚市、川西市、尼崎市、西宮市周辺で、側弯症による背中の張りや腰痛が繰り返し、背中以外の部分も含めて確認したい方はご相談ください。
まとめ
側弯症の背中を揉むことが、すべて無意味なわけではありません。筋肉の張りや痛みを一時的に和らげる目的で役立つ可能性があります。
ただ、側弯症は背中の筋肉だけの問題ではありません。
張りが何度も戻るなら、
– 胸郭と呼吸
– 骨盤と股関節
– 足元の荷重
– 日常姿勢や動作
– 疲労と回復
まで見ていく必要があります。
「硬いから揉む」で止まらず、なぜ同じ場所へ負担が集まっているのかを考える。
そして、医療機関で必要な経過確認を受けながら、症状を減らす方法を一緒に探していくことが大切です。
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側弯症について詳しくは、
[いたみいろどり整体院の側弯症ページ]
(https://itami-irodori-seitai.com/scoliosis_method/)もご覧ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状や治療中の病気によってマッサージが適さない場合があります。側弯症の診断や治療方針は整形外科へご相談ください。
### 参考情報
– [NCCIH「Massage Therapy for Health: What the Science Says」](https://www.nccih.nih.gov/health/providers/digest/massage-therapy-for-health-science)
– [NCCIH「Massage Therapy: What You Need To Know」](https://www.nccih.nih.gov/health/massage-therapy-what-you-need-to-know)
– [NHS「Scoliosis – Treatment in adults」](https://www.nhs.uk/conditions/scoliosis/treatment-in-adults/)
– [Scoliosis Research Society「Adolescent Idiopathic Scoliosis: A Handbook for Patients」](https://www.srs.org/Files/Patient-Brochures/Patient.Adolescent_Idiopathic_Scoliosis_Handbook_for_Patients.pdf)
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