学校検診の結果に、
「脊柱側弯症の疑い」
「要受診」
と書かれていたら、驚かれる親御さんも多いと思います。
本人に痛みがなく、部活や体育も普通にできていると、「急がなくても大丈夫かな」と受診を後回しにしたくなるかもしれません。
ただ、思春期特発性側弯症は、痛みがほとんどないまま見つかることがあります。特に成長期は身体の変化が速いため、通知を受け取ったら、そのままにせず一度整形外科で確認することが大切です。
目次
「要受診」は側弯症の確定診断ではありません
まず知っておきたいのは、学校検診で指摘された時点では、側弯症と確定したわけではないということです。
学校検診では、肩の高さ、肩甲骨の位置、ウエストライン、前かがみになった時の背中や腰の盛り上がりなどを確認します。ここで左右差が見つかった場合に、詳しい検査を受けるよう案内されます。
姿勢のクセや脚の長さなどによって左右差が見えることもあるため、受診した結果、治療が必要な側弯症ではなかったということもあります。
反対に、痛みがなく元気に過ごしていても、レントゲンでカーブが確認される場合があります。
通知は怖い結果を告げるものではなく、「一度、詳しく確認してください」という合図です。
なぜ痛みがなくても受診した方がよいのか
子どもの側弯症は、痛みをきっかけに見つかるとは限りません。
本人が困っていなくても、
– 肩の高さが違う
– 片方の肩甲骨が目立つ
– 前かがみで背中の片側が盛り上がる
– ウエストラインが左右で違う
– 服がいつも同じ方向へ寄る
といった変化が出ることがあります。
側弯症の進行を考えるうえでは、現在のカーブの大きさだけでなく、どれくらい成長が残っているかも重要です。身長が大きく伸びる時期は、背骨も成長しています。
「痛くなったら受診する」では、確認のタイミングが遅くなる可能性があります。痛みの有無と、カーブの進行は分けて考えましょう。
まずは整形外科で状態を確認します
学校検診で要受診と言われた場合、まず相談したいのは整形外科です。可能であれば、側弯症や小児の脊椎を診ている医療機関を選ぶと相談しやすいでしょう。
診察では、これまでの成長や家族歴を聞き、立った姿勢や前屈時の背中、神経の状態などを確認します。そのうえで医師が必要と判断すれば、立った状態で脊柱全体のレントゲンを撮影し、Cobb角やカーブの場所を確認します。
レントゲンを撮るか、ほかの検査が必要かは、診察した医師が判断します。通知を受け取ったからといって、すべての子どもに同じ検査や治療が行われるわけではありません。
医療機関で確認したい5つのこと
診察を受けたら、次の点を聞いておくと経過を整理しやすくなります。
1. Cobb角は何度か
Cobb角は、レントゲン画像上で側弯の大きさを表す角度です。一般に10度以上が側弯症とされますが、角度だけで治療方法が決まるわけではありません。
2. どこに、どのようなカーブがあるか
胸椎なのか、腰椎なのか。カーブが一つか二つか。場所や形によって、見た目や経過の見方が変わります。
3. 成長がどれくらい残っているか
年齢、身長の伸び、初潮の時期、骨の成熟度などから成長の残りを考えます。同じCobb角でも、成長が多く残っている子どもと、成長が落ち着いている子どもでは判断が異なります。
4. 次の受診はいつか
経過観察になった場合は、次回の時期を必ず確認してください。「様子を見ましょう」は、もう受診しなくてよいという意味ではありません。
5. 生活や運動に制限があるか
側弯症を指摘されたからといって、自己判断で体育や部活をすべて休ませる必要はありません。運動制限が必要か、学校へ伝えることがあるかを医師に確認します。
受診時に持っていくとよいもの
初めて整形外科を受診する時は、次の情報があると役立ちます。
– 学校から受け取った通知
– 母子健康手帳や身長の記録
– 過去のレントゲン画像や検査結果があれば、その資料
– 初潮の時期
– 最近の身長の伸び
– 家族に側弯症の方がいるか
– 痛み、しびれ、息苦しさなどの症状
– 本人が学校生活や見た目で困っていること
すべて揃っていなくても受診できます。分かる範囲で大丈夫です。
経過観察になったら、次回まで何を見る?
整形外科で経過観察になった場合、大切なのは決められた受診を続けることです。
家庭では、毎日背中を確認する必要はありません。本人が監視されているように感じることもあるため、月に1回程度、同じ場所と条件で変化を見るくらいで十分です。
記録しておきたいのは、
– レントゲンの撮影日
– Cobb角
– その時の身長
– 次回の受診予定
– 肩やウエストラインの変化
– 前かがみで見た背中の左右差
– 痛みやしびれ、息切れの有無
– 装具や見た目に対する本人の気持ち
です。
写真はCobb角を測るためのものではありません。日常の変化を医師に伝える資料として使います。
病院と整体院は役割が違います
学校検診で要受診と言われた段階では、整体院だけで判断せず、まず整形外科で状態を確認してください。
医療機関では、側弯症の診断、Cobb角、成長の残り、進行、装具などの治療について判断します。
整体院で確認できるのは、診断後や経過観察中にみられる、呼吸、胸郭、骨盤、股関節、足元、姿勢、歩き方など身体の使い方です。
整体によって側弯症の診断や進行の判断をすることはできません。また、病院の受診や装具治療の代わりになるものでもありません。
「病院か整体か」ではなく、役割を分けて考えることが大切です。
早めに医療機関へ相談したいサイン
要受診の通知に加えて、次のような変化がある場合は、受診時に必ず伝えてください。
– 強い、または長く続く背中や腰の痛み
– 夜中に目が覚めるほどの痛み
– 脚や腕のしびれ、力の入りにくさ
– 歩き方が急に変わった
– 排尿や排便の異常
– 強い息苦しさ
– 短期間で姿勢の左右差が目立ってきた
こうした症状には側弯症以外の原因が隠れている場合もあります。自己判断で運動や施術を続けず、医師へ相談してください。
伊丹市で側弯症の身体の使い方を確認したい方へ
兵庫県伊丹市のいたみいろどり整体院では、整形外科で側弯症と診断された方や、経過観察中の子どもについて、背骨だけでなく、呼吸、胸郭、骨盤、股関節、足元、日常動作まで確認しています。
当院の考え方や施術の流れは、[側弯症施術ページ] https://itami-irodori-seitai.com/scoliosis_method/でもご案内しています。
学校検診は、怖がるためのものではありません。身体の変化に早く気づくためのきっかけです。
通知を受け取ったら、痛みがなくても一度整形外科を受診し、今の状態をはっきりさせる。そのうえで、必要な経過観察と日常生活でできることを続けていきましょう。
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– [日本整形外科学会:側弯症](https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/scoliosis.html)
– [日本整形外科学会:保護者・養護教諭・学校医向けFAQ](https://www.joa.or.jp/media/motion/x-ray.html)
– [文部科学省:脊柱側弯症対策](https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/1370005_00008.htm)
– [Scoliosis Research Society:Diagnosing Scoliosis](https://www.srs.org/Patients/Diagnosis-And-Treatment/Diagnosing-Scoliosis)
– [Scoliosis Research Society:Adolescent Idiopathic Scoliosis](https://www.srs.org/Patients/Conditions/Scoliosis/Idiopathic-Scoliosis)
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