「私が側弯症だから、この子も側弯症になったのでしょうか」
「娘にも遺伝する可能性がありますか」
伊丹市で側弯症のご相談を受けていると、親御さんからこのように聞かれることがあります。
先に結論をお伝えすると、親が側弯症だからといって、子どもも必ず側弯症になるわけではありません。
思春期特発性側弯症には遺伝的な素因が関係すると考えられていますが、遺伝だけですべてが決まるような単純な病気ではないからです。
目次
思春期特発性側弯症には家族歴がみられることがあります
Scoliosis Research Societyでは、思春期特発性側弯症の方のおよそ30%に、家族にも側弯症の方がいると説明しています。
また、遺伝子を調べた研究でも、側弯症になりやすさに関連する複数の遺伝子の違いが報告されています。
このため、家族歴は側弯症を考える材料の一つです。
ただし、ここで大切なのは「約30%に家族歴がある」という話を、「親が側弯症なら子どもも30%の確率でなる」と読み替えないことです。
この数字は、側弯症と診断された方の中に家族歴があった割合です。個々の子どもの発症確率をそのまま示す数字ではありません。
遺伝だけで決まるわけではありません
思春期特発性側弯症は、特定の一つの遺伝子だけで発症が決まる病気とは考えられていません。
複数の遺伝的な素因に、成長、性別、身体の発達などが複雑に関係する多因子性の状態と考えられています。現在までにいくつかの関連遺伝子は見つかっていますが、その情報だけで「この子は将来必ず側弯症になる」と予測できる段階ではありません。
そのため、
– 親が側弯症でも発症しない子どもがいる
– 家族に側弯症の方がいなくても発症する子どもがいる
– 同じ家族でもカーブの大きさや場所が違う
– 親の側弯症が重くても、子どもも同じ程度になるとは限らない
ということが起こります。
「自分のせい」と親御さんが責める必要はありません
家族歴があると分かった時に、一番避けてほしいのが、
「自分から遺伝させてしまった」
「妊娠中や育て方が悪かったのかもしれない」
と親御さんが自分を責めることです。
思春期特発性側弯症の原因は、今も完全には分かっていません。姿勢の悪さや育て方だけで起こるものでもありません。
遺伝的な素因があることと、親に責任があることは別の話です。
変えられない原因を探して自分を責めるより、成長期の身体を時々確認し、必要な時に医療機関へつなぐ方が、子どもにとって役立ちます。
## まず、親御さんの側弯症の種類を確認してください
この記事で主にお話ししているのは、思春期特発性側弯症です。
側弯症にはほかにも、生まれつき背骨の形に違いがある先天性側弯症、神経や筋肉の病気に伴う側弯症、特定の症候群に伴う側弯症などがあります。
親御さんの診断名が分からない場合は、昔の診療情報やレントゲンが残っていないか確認してみてください。先天性や症候性の側弯症などでは、家族への説明や必要な検査が異なることがあります。
気になる家族歴や持病がある場合は、整形外科で伝え、必要に応じて遺伝の専門家への相談が必要か確認してください。
家族歴がある時に家庭で確認したいこと
家族歴があるからといって、毎日背中を見たり、何度も姿勢を直させたりする必要はありません。
成長期に、月1回程度を目安に、普段どおり立った状態や前かがみになった状態を見てみてください。
肩の高さ
左右の肩に差がないか、片方だけ上がって見えないかを確認します。
肩甲骨と背中
片方の肩甲骨が強く出ていないか、前かがみで背中や腰の片側だけ盛り上がっていないかを見ます。
ウエストライン
腰のくびれ方が左右で大きく違わないか、身体が片側へ流れていないかを確認します。
服の見え方
襟元や裾がいつも同じ方向へ寄る、スカートやズボンが斜めになるなど、服のズレも日常で気づきやすいサインです。
成長期は身長の伸びも記録する
側弯症は、身長が大きく伸びる時期に変化しやすいことがあります。
家族歴がある場合は、背中だけでなく、
– 半年で身長がどのくらい伸びたか
– 靴や制服のサイズが急に変わっていないか
– 女の子では初潮を迎えた時期
– 学校検診で何か指摘されていないか
も一緒に見ておくとよいでしょう。
身長は毎日測る必要はありません。学校や家庭で測った記録を残し、数か月単位の変化を見ます。
どの段階で整形外科へ相談する?
次のような変化がある場合は、痛みがなくても整形外科へ相談してください。
– 学校検診で側弯症の疑いを指摘された
– 肩や肩甲骨の高さに左右差がある
– 前かがみで背中や腰の片側が盛り上がる
– ウエストラインや服のズレが続いている
– 短期間で左右差が目立ってきた
– 強い痛み、しびれ、力の入りにくさがある
家族歴があるという理由だけで、すぐに側弯症と診断されるわけではありません。整形外科では、姿勢や前屈時の背中を診察し、必要に応じてレントゲンでCobb角やカーブの場所を確認します。
遺伝子検査だけでは判断できません
側弯症との関連が報告されている遺伝子はありますが、現在の研究だけで個々の子どもの発症や進行を確実に予測することはできません。
遺伝子検査の結果だけで、側弯症の有無や治療方針を決めるものではありません。診断や経過観察では、実際の身体所見、成長、レントゲン画像などを合わせて判断します。
自己判断で検査を受ける前に、必要性を医師へ相談してください。
伊丹市で側弯症の身体の使い方を確認したい方へ
兵庫県伊丹市のいたみいろどり整体院では、側弯症と診断された方や、病院で経過観察中の子どもについて、呼吸、胸郭、骨盤、股関節、足元、姿勢、歩き方などを確認しています。
当院の考え方や施術の流れは、[側弯症施術ページ] https://itami-irodori-seitai.com/scoliosis_method/でもご案内しています。
一方、整体院では側弯症の診断、Cobb角の測定、進行の判断、遺伝に関する診断はできません。気になる左右差がある場合は、まず整形外科で確認してください。
親が側弯症だからといって、子どもの未来が決まるわけではありません。
家族歴は、怖がるための情報ではなく、少し丁寧に成長を見ていくための情報です。
親御さんが自分を責めるのではなく、変化に早く気づき、必要な時に相談する。それで十分です。
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[いたみいろどり整体院 公式LINE] (https://lin.ee/8sIgL2j)参考
– [Scoliosis Research Society:Adolescent Idiopathic Scoliosis](https://www.srs.org/Patients/Conditions/Scoliosis/Idiopathic-Scoliosis)
– [日本整形外科学会:側弯症](https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/scoliosis.html)
– [Association between genetic polymorphisms and risk of adolescent idiopathic scoliosis:systematic review](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37696603/)
– [Scoliosis severity does not impact the risk of scoliosis in family members](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28628580/)
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